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関根デッカオ's 不肖動静

筆者の頭部に、大きさなりのはたらきを見せてもらおうという試みです。

春の夜の痔談

日記

 何の因果か知ったことではないが、痔になってしまった。新聞のテレビ欄のかたわらで、独自の主張を展開していた痔の模式図さながらの突起物が、出し抜けに生じてしまったのだ。着座時にソフトランディングを要することが、これほどまでに面倒だとは思ってもみなかった。問題に直面して初めて、その重大性に気づかされるのが世の常といったところであろうか。

 

 馬鹿正直にイスに腰かけようものなら、しっかり痛む。いくらか角度をつけて座ることをもって、少しでも気をまぎらわせようなどと画策してみたけれど、あまり効果は感じられず、そこのところに活路を見出すことに関してはあきらめがついた。

 

 今度の件を受けて、立ったり座ったりという、オフィスワーカーに当然のごとく求められる能力を欠くことがいかに恐るべきことか、イヤと言うほど思い知らされた。また同時に、肛門括約筋の八面六臂の活躍ぶりに関しても、学習させられた。あの筋肉は、なにも大便をひり出すとき、こらえるときにのみ、機能しているわけではなかったのである。

 

 幸いなことに、秘薬・ボラギノールのおかげもあって、症状は快方に向かいつつある。多少いい加減に座ってみても、顔をしかめることはなくなった。原因については、肛門科医ではないので特定できない。職を転じ、座っている時間が長くなったせいか、あるいはカレーの食べすぎによるスパイスの過剰摂取が、肛門に負担をかけていたのか。いずれにせよ、話は憶測の域を出ない。とりあえずは初対面の人に尻の穴をさらさずに済むよう、このまま順調に回復することを祈りたく思う。